指かけ(指すり)の作り方
三味線を弾く時の必需品「指かけ」。三味線の竿の滑りをよくすることを目的に、左手の親指と人差し指に引っ掛けて使用する和楽器の道具の一つです。
長唄三味線、津軽三味線などさまざまな三味線で使用されている共通の道具でもあります。
さて、そんな指かけですが、毎日何時間も演奏するプロにとってはなかなかの消耗品。買うと大体¥1000から¥1500程度でしょうか。
頑丈で使いやすい指すりをどうにか作れないかと思って5年ほど前に調べたのがはじまりです。
★用意するもの★
レース糸太め(#20)
かぎ針(2/0号、2.0mm) 1本
はさみ
とじ針(なくてもOKかぎ針で代用可)
※分厚い仕上がりを好む方は、毛羽立ちの少ない細めの毛糸で作るのがおすすめです。
色の濃い糸は編み目が見えづらくなるため、初心者の方は黄色やオレンジベージュなど、比較的明るい色がおすすめです。
※比較すると黒は編み目が見づらいのがわかります。
全て100円ショップで揃えました!1玉から7-8個は作れてしまうので、コストパフォーマンスに優れています^^
さて、指を入れる輪の部分を作るのかが難しそうな指かけですが、私は難しい編み方はできませんので、コの字型(または┏┛型)に編んでいき、最後に端と端を編んで合体させています。
★編み方★
①くさり編みを20目編みます(サイズ調整してくださいね)
②立ち上がり1目編んだ後こま編みをし、6段編んでいきます。(輪の部分にあたります)
③続いて、竿にあたる細長い部分を、幅9目で10-12段こま編みをしていきます。
④こま編みの終わりからくさり編みで11目編んでいきます。(輪の部分をまたつくります)
⑤再びこま編みで6段編んだら、糸を長めにとってハサミで切ります。
⑥輪の部分を縫い合わせて完成!
くさり編みやこま編みについてはYouTubeなどで検索していただいたほうがわかりやすいと思います。編み目や段数に決まりはありませんので、ご自身の指に合わせながら決めていくとぴったりのサイズになります!
三味線奏者に意見をききながら、舞台で実際に使用してもらいこのような形に落ち着きました。
私は指かけしか編んだことのない素人ですが、経験談を少し話すとすると….
最初は糸の編む強さが一定にならないため、均等に編めませんでした。100円ショップの毛糸では糸がほつれやすいのもあるみたいで、手芸屋さんで1玉400-500円くらいのツルッとした素材の糸を試してみたところ、編む際の強さが安定し、綺麗な仕上がりになりました。
編む強さのコツが掴めたため、その後は100円ショップの糸でも綺麗に編めるようになりました!
柔和の会の催しでは、耐久性、コストパフォーマンスを考えて、私が手作りしたものを使用しています。(お弟子さんにはご希望があればプレゼントしております)
お弟子さんに手作りなんですよ言ったところ、「どうやって作るんですか?」というお声が多かったので、今回このような説明をさせていただきました。
今後は希望者がいましたら随時「気軽で楽しい!指かけワークショップ」なんてタイトルで開催できたらいいなと思っています!
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